井の頭公園

三角広場の傍らに群れる鳩

5月14日(火)午前9時半〜午前11時半、トワ(永遠)の散歩。

彼は暑い〜朝から気温が上がりつづける〜中、井の頭公園の三角広場を一周後に木陰で涼む、その一周と休みを何度も繰り返し〜途中、広場内の水道の水を2度飲みながら〜、2時間の散歩を終える。
cf.今日の東京の最高気温27.8°C、最低気温17.7°C。

  • 彼の散歩は通常、三角広場(俗称「三角公園」)を起点かつ基点とする。

この広場は井の頭公園の一番東側に位置し、京王井の頭線井の頭公園駅の北側(裏手)に当たる。
彼はそこから、大別して東側の神田川遊歩道三鷹台駅[(時と場合によって)→久我山住宅街→松庵住宅街]と、北側の吉祥寺市街(住宅街+商店街)[(時と場合によって)→松庵住宅街→久我山住宅街]のどちらかに向かう。

ところで、井の頭公園(正称は「井の頭恩賜公園」)は*1武蔵野市の南東から三鷹市の北東にかけて広がる公園であり、総面積は約38万7000平方メートルに及ぶ。
この公園はその中心に「井の頭池」を擁している。
井の頭池は北西−南東方向に延びる細長い形の池であり、北西端は二つに分かれ、南東端からは井の頭池を源とする神田川が流出している。「三角広場」はその神田川沿いにある。
また、井の頭池の西側には御殿山の雑木林があり、吉祥寺通りを挟んで「井の頭自然文化園」(動物園+水生物園)が位置している。
雑木林の南側には玉川上水が東南方向に流れ、そのさらに南には「西園」が位置している。この西園には、運動施設(テニスコートと400mトラック)と三鷹の森ジブリ美術館などがある。
そして、玉川上水下流側の脇には、小さな広場のある「第二公園」がある。

トワは0〜2歳の頃に、私の息子に連れられて井の頭池の周辺まで数回、足を運んだことがある。
ところが、彼は3歳頃から今(11歳10か月余)に至るまで、ただの一度も三角広場から西側に、井の頭池井の頭自然文化園→西園→第二公園に行ったことがない。
彼のテリトリーにとって、三角公園の西端近くの「井の頭公園駅」‐「井之頭公園駅前交番」‐(神田川に架かる)「よしきり橋」が限度であり、それ以上を超えた西側の世界は無縁だった。

思うに、トワは芝生が、特に青々とした広い芝生が好きなのだ。
彼がどこまでも三角広場にこだわるのは、彼自身がその広場に広がる芝生の魅力に吸い寄せられてきたからだろう。

意外なことに、井の頭公園には全体として、芝生広場があまり見当たらない。
公園には通路の整備もあってか、緑色鮮やかな芝生よりも、黄土色か赤茶色の土が目立つ。来園者は芝生に座る・寝転ぶのもままならず、数に限りがあるベンチに腰かけたり、土の上にシートを敷いて座ったりしている。

もっとも実際のところ、井の頭公園には広々とした芝生広場が三角広場以外にも、さらに二か所存在する。
この二か所は共に「西園(にしえん)」の中にあり、一つは陸上競技場のフィールド部分、もう一つは昨年新規に開園した部分だ。
同じ芝生広場とはいえ、三角広場と西園を比較するとき、前者は自然の「原っぱ」を、後者はどことなく管理されて落ち着かない空間を思わしめる。
いずれにせよ、計三か所の芝生広場は、吉祥寺駅井の頭池から北500m弱に位置し、JR東日本中央本線京王電鉄井の頭線の両者が乗り入れ、接続する駅〜からは遠い最深部にあるため、人口に膾炙(かいしゃ)してはいない。

井の頭公園の各所に見られる園内案内図の一つ。
 左上の赤い丸状のものが方位を表わす。
 図の上の方が南、下の方が北で、一般の地図とは南北が逆になっている。
 中心にある赤い四角が現在地。


井の頭公園の芝生広場は、の(1)(2)(3)の部分である。
 方位は上図とは逆に、図の上の方が北、下の方が南。
 (1)三角広場
 (2)西園の新規開園
 (3)西園の競技場

*1:恩賜(おんし)とは、天皇から物を賜わること。“井の頭池と一帯の林”は、江戸時代の幕府御用林→明治時代の皇室御料地を経て、1917(大正)6年5月1日に「井の頭恩賜公園」(=日本最初の郊外公園)として一般に公開された。