0と会う/『永遠の0』〜

3月16日(日)08:36〜10:46、トワ(永遠)の散歩。

一天くまなく薄藍色に冴え渡る!
陽光がやわらかく照る!
いい散歩日和!

自宅発
⇢平成通り
→公園東通
井の頭公園“散策路”
→夕やけ橋
→三角広場
→広場の「神田川遊歩道(右岸)」側出入口
神田上水
神田川遊歩道(左岸)
→“間道”
→“坂道”
→平成通り
→(左折して)まがり小路
→(左折して)ふれあい小路
→(右折して)ジョギング通り
→うぐいす小路
→“散策路”
→夕やけ橋
→三角広場[午前9時15分、サンデーおよびスクービー(とMasakoの夫+娘)に会うcf.Aug.15&July16]
→夕やけ橋
→“散策路”
→うぐいす小路
→ジョギング通り[百歩坂の路との十字路でUターン→午前9時33分、エピ(とGさん)に会うcf.Sep.16,2013]
→うぐいす小路
→“散策路”
→公園東通
→百歩坂の路
⇢自宅前
⇢平成通り
→(左折して)ジョギング通り
→(右折して)ふれあい小路
井ノ頭通り
→平成通り
→(左折して)公園東通
→百歩坂の路
⇢自宅前
⇢平成通り
→ジョギング通り[午前10時28分、0(ゼロ)と散歩中のMちゃんに初めて会う]

0は生後3か月余の雌のチワワ。
Mちゃんは器量よしの小学4年生女子。

私と彼女が交わした、初対面の立ち話:
私「カワイイ犬だね。…ワンちゃんの名前、何ていうの?」
彼女「ゼロ、です」
私「“ゼロ”…。ふぅーん、オモシロイ名前だね…。誰がつけたの?」
彼女「お母さん、です」
私「お母さん、永遠の0(ゼロ)』という映画みて、それから名前とったのかな?」[註]
彼女「はい、そうです」
私「あなたも、その映画を一緒に見たの?」
彼女「まだ見ていません…」

→うぐいす小路
→“散策路”
→公園東通り[午前10時39分、ナチュレ(とO夫妻)に会うcf.Aug.29,2013]
→百歩坂の路
⇢帰宅。

[註]
永遠の0』は、零戦搭乗員(「特攻隊」)の悲劇を描いた百田尚樹のベストセラーを、『ALWAYS』シリーズなどの監督・山崎貴が映画化した戦争ドラマ。
私は同映画を去る1月4日(土)に、吉祥寺オデヲンで観た。そして翌日、その原作(講談社文庫)を購入し、即読了した。
それは〜映画も小説も〜、「壮大な愛の物語」・「生と死を描く奥深い物語」などと高らかに謳われはしても、その実、単純なメロドラマにほかならない。
もとよりメロドラマといえども、それが厳正に表現されれば、何より美しいものだ。
厳正に表現されるとは、頭のテッペンから足のツマサキまで人間になって、心の深部のノッピキナラナイ相克・葛藤をえぐりだすことである。

永遠の0』は、例えば白バラの祈り*1『サラの鍵』*2『さよなら、アドルフ』*3といった骨太の欧州映画と比較検討すれば明白なように、しょせんは「お涙頂戴」の、通俗に堕した、先祖返りの浪花節にすぎない。
そこでは根底的に、人間個人の“内的自由”の鐘が鳴り響くことはなく、伝来の絆につながれた集合意志(「日本的ムラ根性」)が跳梁している。
私の診断するところ、『永遠の0』に心情的・思想的に共感する者は、根本的に自己完結的な閉じた世界の住人である。
この種の「内向き」志向が強い人にとって、「人間一個はどのような状況下でも内的に自由であり、したがって“良心”に従って行動した自らの正当性を命を賭けて訴える」との問題次元は、全く理解の範囲を超えている。

この際、私たち日本人は正真正銘の国際人・緒方貞子(第8代国連難民高等弁務官)の発する、次のような滋味豊かな言葉を謙虚に受け止めたいものだ。
彼女はNHKディレクターの質問:「満州事変の研究から緒方さんが得た、現代の日本に生きる我々や世界にも通じる教訓とは、どのようなことだったのか。」に、こう答える。
「自分の国の将来にとってプラスがあると考えるのは、当然だったと言えるでしょう。けれども、そのプラスというものが、ほかの人びとの非常に甚だしいマイナスにならないようにしなくてはいけない。その時に、どこまで現地の人たちにマイナスになるものが許されるのか、それは考えなければいけませんよね。どこか違う土地へ行って、かなり勝手に『これが望まれている』と言って押しつけることは今でもやっていますよ、いろいろなところで。そうでしょう?」
「内向きはだめですよ。内向きの上に妙な確信を持ってそれを実行しようとすると、押しつけになりますよね。理屈から言えば、そうではないですか。内向きというのは、かなり無知というものにつながっているのではないでしょうか。 違います?」(小山靖史『緒方貞子 戦争が終わらないこの世界で』NHK出版、2014年)

● 今日の東京の最高気温17.4度、最低気温4.5度。

*1:白バラの祈り/ゾフィー・ショル、最期の日々』は、2005年制作のドイツ映画。反ナチス組織「白バラ」の女子学生メンバー、ゾフィー・ショルの最期の日々(逮捕から処刑までのわずか5日間)を描いた、史実に基づくヒューマンドラマ。

*2:『サラの鍵』は、2010年制作のフランス映画。ナチス占領下のパリで起きたユダヤ人迫害事件=ヴェル・ディヴ事件を題材に、過去と現代を交錯させながら、ユダヤ人一家の背負う悲劇を描くヒューマンドラマ。

*3:『さよなら、アドルフ』は、2012年制作のオーストラリア・ドイツ・イギリス合作映画。第2次世界大戦直後のドイツを舞台に、ナチス高官の子どもたちがたどる過酷な運命を描いたヒューマンドラマ。