好奇心を刺激する出会い

5月19日(日)午前8時45分〜午前11時20分、トワ(永遠)の散歩。

まず井の頭公園三角広場を一周、次いでうぐいす小路→ジョギング通り→みずき小路→ふれあい小路…を歩き、そして三角広場に戻る。この間、約50分。
広場での再スタート:おっとりと歩く→ゆったりと休む、これをたびたび繰り返す。この間、約1時間。

★午前10時半頃、夕やけ橋のたもとで、1か月ぶりにIさんと会った。
彼は大正14年生まれ、当年とって88歳。老齢を重ねたとはいえ、元気にあふれた風貌の持ち主だ。
彼は三鷹に生まれ育った、生粋の三鷹っ子。井の頭公園全体が彼の散策に恰好のルートでありつづけた。

彼の話はこれまで、主として、
井の頭公園の歴史
・シベリア抑留
・1948年の太宰治の心中事件
・1949年の三鷹事件
・1955〜57年の砂川事件
・1960年の安保闘争
・1964年の東京オリンピック
をテーマとし、なかなかに興味深い内容を伝えるものだった。元・毎日新聞(地方部)記者だけあって、さすがに私の脳裏に彫りつける証言が多かった。

今日の彼と私は、広場の木陰のベンチに腰掛けながら、約50分じっくり語り合った。過日の話題だった「太宰治の心中事件」を再度持ち出し、それにまつわる悲しい物語のくさぐさについて熱っぽく論じ合った。

1948(昭和23)年6月13日、太宰治は山崎富栄と共に玉川上水(東京都北多摩郡三鷹町、現・三鷹市)の急流にて入水心中。太宰の墓は、三鷹市禅林寺(ぜんりんじ)にある。
Iさんは晩年の太宰の「飲み仲間」だった。永訣は彼に強い精神的なショックを与える。彼が故人の冥福を祈るため、禅林寺の近傍に在住して、早六十余年となる。

トワは昨日と同様、ベンチのかたわらの地面に腹ばいに寝そべりながら、私の長談義にしょうことなしに付き合ってくれました。多謝!